美容ナースとして働いている、もしくは働きたいと考えている方は「自分自身が美容が大好き!」という方々が多いと思います。
そんな美容好きのナースさんにとって美容クリニックに勤めるメリットの一つとして挙げられるのが、「クリニックの施術を格安で受けることができる」ということではないでしょうか。
働きながら自分も綺麗になれるというのは夢のような環境ですよね。
美容ナースとして働く筆者自身もこの「施術の社割」というありがたい福利厚生をフルに活用させていただいております。
そこで今回は美容ナース歴5年の筆者が実際にやってみて特に効果を感じられた8つの施術についてご紹介していきたいと思います。
①脱毛
まずは脱毛です。
美容施術に関してはよくわからないという方でも脱毛に関しては施術を受けた経験があるという方は多いかと思います。特に看護師は制服であるナース服、スクラブが半袖なので一年中ムダ毛を気にする必要があるんですよね(笑)。脱毛をしておくと自己処理をする必要がなくなりQOLが一気に高まります。
現在は脱毛専門クリニックの数が急激に増加しており、求人情報の福利厚生の欄には「脱毛施術無料」と書かれているクリニックが多く見受けられます。
これは新人スタッフの練習相手として既存スタッフが体を貸すためです。
電動シェーバーや剃刀を使用したシェービングの仕方やジェルの載せ方、機械の当て方等を新人スタッフは先輩の体を借りて学んでいくのです。
施術を受ける側も「この部分は特に痛みを感じやすいんだな」「ここはこういう声かけをすると患者さんのためになりそうだな」と施術を受けることで学べることも多いです。脱毛の施術を受けることは新たな学びを得つつ、自分のQOLも高められるので、おすすめだと思います。など
②美容点滴・注射
続けて美容点滴・注射です。
こちらは名前の通りプラセンタやグルタチオン、高濃度ビタミンCなど美容に効果的な薬剤を投与するものになります。
サプリや内服薬を口から摂取すると消化の過程でさまざまな成分に分解されていくのに対し、注射や点滴は体内に直接注入することができるため、美容に効果的な成分をダイレクトに吸収することが可能になります。
そのため美容点滴・注射を受けることで肌のトーンが上がったり、体の疲労感が軽減したりとさまざまな効果を実感することができます。
しかしながら1回の施術で終了でなく、効果を持続させるには週に1回程度継続的に点滴・注射をしていく必要があります。
点滴・注射のために週に1回通院するというのは費用や通院への所要時間を考慮すると負担が大きく、継続するのが難しくなる要因となりますが、それが出勤のついでに点滴や注射を格安で受けられるというのは美容ナースの大きなメリットと言えるでしょう。
③ボトックス注射
ボトックス注射もスタッフから人気の施術です。ボトックス注射は打つ部位によって得られる効果が変わります。
目尻や眉間、額に打つことで表情ジワと呼ばれる怒ったり、笑ったりしたりするときに現れるシワの改善や予防ができます。
そして咬筋(こうきん)と呼ばれる奥歯の噛み締めや歯ぎしりなどで発達するエラの筋肉に打つことでフェイスラインがすっきりとし、小顔効果を得ることができます。
また、脇や手のひら、足の裏に打つことで気になる汗を抑えることができます。
他にも打つ箇所は様々ありますが、上記のようにスタッフからも患者さんからも特に人気のある施術部位になります。
筆者も額、眉間、目尻、目の下、アゴ、エラ、脇とあらゆる箇所に定期的に打ってもらっています。
ボトックスの注射に関して患者さんからよく聞かれることとして「ボトックスを打つと表情が不自然になると聞いて怖くて打てない」ということが挙げられます。
これはテレビなどで見かける芸能人の表情が目だけ笑えていないなど不自然さがうかがえることがあるからのようです。
ですが実際には注入量を間違えなければ不自然になることはありません。
シワが気になっているけれどボトックスにマイナスな印象をお持ちの患者さんに対し、「実は私もボトックスを打っているんですよ」と伝え表情の動きを見せてみると、「え!全然不自然じゃない!それなら私もやりたい!」と言ってくれる方ばかりです。
これも実際に自分が施術を受けているからこそ説得力を持って患者さんに説明ができるのだと思います。
④ヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸注射もボトックス注射と同様に即効性がありつつ、ダウンタイムはほとんどなく気軽に受けられるプチ整形として人気のある施術です。ヒアルロン酸は気になる箇所の形を整えるために注入する場合と、加齢等に伴うシワを目立たなくさせるために注入する場合があります。
一つ目の気になる箇所の形を整えるというのは特にEラインを整えるための鼻やアゴへの注入が多く、10代〜30代の方々に人気があります。 Eラインとは正式にはエステティックラインと呼ばれるものです。顔を横から見たときの鼻先と顎の先端部を直線で結んだラインのことで、この線上もしくは内側に唇が納まっているのが美しいとされています。 ヒアルロン酸を注入し、鼻筋を整えたり、アゴの高さを出したりすることでこのEラインを整えていくのです。また、ヒアルロン酸で額の丸みを出したり、唇や涙袋にふくらみを持たせるのも人気があります。
もう一つのシワを目立たなくさせるというのはほうれい線など溝を埋めるための注入になります。ボトックスは表情を動かしたときにできるシワの改善に効果がありますが、無表情でも目立つシワには効果がなく、その場合はヒアルロン酸の適応になります。ヒアルロン酸の注入により顔の印象は劇的に変わるので、実際に施術を受けたスタッフはみんな満足しています。
⑤フォトフィシャル
フォトフェイシャルはシミ治療における代表的な施術の一つです。
気になるシミをピンポイントで照射するシミ取りレーザーとは異なり、フォトフィシャルは顔全体に照射する光治療と言われるものになります。シミ治療の効果の高さとしてはシミ取りレーザーの方が上になるため、シミ取りレーザーはシミを「なくす」治療、フォトフィシャルはシミを「薄くする」治療とよく表現されます。
こう聞くと「それでは効果が高いシミ取りレーザーの方がいいのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。ですがフォトフェイシャルにはシミを薄くする以外にも様々な効果があるのです。
肌の保水力を高める効果があるため、お肌の弾力がふっくらとアップし、毛穴の引き締めや小ジワの改善が期待できます。またフォトフェイシャルの光の波長はニキビの原因となるアクネ菌を殺菌したり、毛細血管にも作用したりするため、ニキビ肌・赤ら顔の改善が期待できます。このようにフォトフェイシャルは単なるシミ治療ではなく複数の肌悩みを改善できる美肌を作るための治療と言えるのです。
私自身もフォトフェイシャルを受けることで翌日のメイクのりの良さ、肌のトーンアップ、ハリ感のアップなど様々な効果を実感できています。
1回の施術でも効果は感じられるのですが、高い効果を期待するためには5〜6回と施術を繰り返していく必要があり、通常だと金銭的な負担が大きくなりがちです。ですがこのように回数が必要な施術についても、社割のおかげでお得にきれいになることができています。
⑥HIFU、サーマクール
HIFUとサーマクールはたるみ治療で特に人気のある施術になります。
HIFUは超音波によりたるんだ皮膚を上に引き上げる効果があり、サーマクールはRF(ラジオ波)により脂肪によりたるんだ顔をキュッと引き締める効果があります。
筆者は30代前半で分かりやすいたるみがまだ出ていない状態なのでHIFUの照射後はあまり変化はありませんでしたが、サーマクールの照射後は顔が一回り小さくなったことを実感しました。
どちらも多少の痛み、熱感は伴うものにはなりますが、ダウンタイムなし・直後からメイク可能というメリットがあり、患者さんからも人気があります。
このようなたるみ治療はたるみが気になる前から始めておくことが有効とされているのですが、金額としては10〜50万円程度かかる施術なので定期的に行うとなるとなかなか手を出しにくい価格帯です。
それが美容クリニックで働いていると社割でお得にでき、運がよければ新人指導の一環として無料で受けることも可能です。
こうして若いうちからアンチエイジングの治療を受けることができるので将来の自分への投資もしやすい環境と言えるでしょう。
⑦ダーマペン
ダーマペンは美肌を作る治療として人気が高まっている治療です。 ダーマペンは髪の毛よりも細い針で肌に無数の細かい穴を開け刺激を与えることで、コラーゲンなどの肌のハリに重要な成分の生成が促進され、同時に肌のターンオーバーが早まることで美肌へと導きます。
この治療は主に毛穴の開きやニキビによる色素沈着やクレーターなどに効果があります。
繰り返し行っていくごとに肌がきれいになっていくことを実感できるとても良い治療で、私も施術後には自分の肌ではないのでは?と思うくらいツルツルになり感動しました。
ですが、肌に無数の穴を開けるためダウンタイムがどうしても発生してしまいます。直後は顔の赤みが強く、時間が経つと今度は無数の穴が全てカサブタになるため、顔が一時的にドット柄になります(笑)。そのためダーマペンは数日仕事や学校に行かなくてよいタイミングで行うのが一般的ですが、美容クリニックでは治療やダウンタイムへの理解があるためどんなに顔が赤くてもドット柄でもスタッフは普通に働いています。
ダウンタイムがある治療でも気軽に受けることができるのは美容クリニックで働くメリットの一つと言えるでしょう。
⑧二重整形、鼻整形手術
整形手術も社割で人気のある施術ですがその中でも特に人気があるのが二重整形と鼻整形です。やはり手術はレーザーよりもしっかりと効果・変化が感じられ、自分の理想へと近づくことができます。
一般的に整形手術というのはダウンタイムがつきものです。
内出血が出たり、強い腫れが出たり、切開の場合には抜糸をするまでに1週間ほど期間を要したりということになります。
通学、通勤をしている方の場合、整形したことが周囲にばれないようダウンタイム中は休んでおく必要があるため、気軽に手術を受けることが難しくなります。
しかし 美容クリニックで働くスタッフの中に整形手術をすることに否定的な人はいません。そのため整形手術したことを隠す必要がないのです。むしろ「今日はどんな感じ?見せて見せて!」と明るく接してくれます。また、ダウンタイム中も仕事をしてもOKとしているクリニックが多いです。普通は目がかなり腫れた状態で接客というのはNGですが、美容クリニックに関してはダウンタイム中の経過をよりリアルに患者さんに伝えることができるためむしろ歓迎されています(もちろんメガネをかけるなどちょっとした工夫は必要です)。
患者さん側も実際に手術中や手術後の痛みやダウンタイム中の様子を聞くことができて嬉しいと、むしろありがたがられることすらあるほどです。
社割で金額もお得に自分のコンプレックスを解消しつつ、それが患者さんにとっても有益な体験になるというのは嬉しいことですね。
楽しみながら働こう!
いかがでしたでしょうか。
今回はテスト・社割で自分がやって結果が出た施術についてご紹介させていただきました。
美容に興味のある方にとっては、自分自身が美しくなることができ、受けた施術の経験は患者さんのためにもなるというとてもいい循環で働けるのが美容クリニックという場だと思います。
もちろん美容クリニックで働くということはいいことばかりではなく、つらいことや大変なこともたくさんありますが、好きを仕事にすると辛いことも乗り越えやすくなると思います。
しかし入職してすぐに「施術がしたいです!」とアピールするのは「まだ仕事も一人前じゃないのに図々しい」と先輩に嫌な顔をされる可能性が高いのでやめておきましょう(笑)。
私たちの仕事は自分が美しくなることではなく、患者さんを美しくすることです。そのための知識とスキルの習得をまず第一に行った上で、自分も美しくなり、楽しい美容ナースライフを送っていきましょう。