人気の二重整形手術について現場看護師目線で詳細解説![二重形成のダウンタイム、二重形成における患者や医師へのサポート方法編]

今回は前回に引き続き、美容整形の中でも人気が高い二重整形手術に関してお話ししていきたいと思います。

前回はまぶたの形に関することや理想の目元を作り上げるために行われる手術の種類について解説をしていきました。今回はさらに踏み込んで二重整形の手術の流れやダウンタイム・手術のリスクについて、そして看護師として執刀医や患者さんとどう接するとよいかという実践的な部分をお話ししていきます。

美容外科で働くことに興味を持っているけれど、イメージがつかないし、ハードルが高そう…と感じている方や、美容外科で働き始めたばかりの新人ナースさんには参考になる内容かと思いますので、是非最後までご覧ください。

二重整形手術のダウンタイムについて理解しておこう

二重整形手術は患者さんの理想の目元を作り上げることができる素敵な技術ですが、いいことばかりではありません。手術後にはどうしてもダウンタイムを余儀なくされます。患者さんにとってこの期間は本当に憂鬱な時間です。患者さんの気持ちを理解したり、ダウンタイムの経過が逸脱しているものではないかを判断したりするために、看護師もダウンタイムについて理解をしておく必要があります。

術式によってダウンタイムはやや異なるので、二重埋没法と二重切開法に分けてご紹介していきます。

二重埋没法のダウンタイム

それではまず二重埋没法のダウンタイムについてです。

まぶたの腫れ

術後はまぶたが腫れます。強い腫れは術後3日〜長い場合には1ヶ月ほど続き、平均すると10日程度という方が多いです。その後時間の経過とともに徐々に腫れは落ち着き、形が完成するのは大体1ヶ月〜3ヶ月程度です。希望する二重幅が広ければ広いほど腫れは長引きます。

内出血

麻酔の注射や埋没の糸を通すことで術後には内出血が見られます。青色のアザ→黄色いアザ→肌色のアザと色味が変化していきながら改善していきます。内出血が全て消えるには3週間〜1ヶ月ほどかかります。

傷跡が目立つ

目を閉じた時に赤みが目立ったり、膨らみが目立ったりします。ちょうど埋没糸が通った部分の針穴のところが目立ちます。こちらについては3ヶ月ほどかけて徐々に目立たなくなっていきますし、メイクをすれば目立たなくなってしまうことがほとんどです。

目の違和感

この目の違和感という症状は二重切開法にはない埋没法特有のダウンタイムの症状です。埋没法ではまぶたの中に糸を埋め込むので、術後の目がゴロゴロする感じは高い確率で起こります。大体の方が1週間〜1ヶ月ほどで落ち着いてきますが、中にはずっと違和感が残り続ける方もいます。

以上が代表的な二重埋没法のダウンタイムです。すっぴんの状態で自然な感じになるまでには1ヶ月〜3ヶ月ほどかかりますが、メイクでアイシャドウを少し濃いめにするなど工夫をすれば1週間ほどで目立たなくなることが多いです。

二重切開法のダウンタイム

続けて二重切開法のダウンタイムについてです。

まぶたの腫れ

強い腫れは術後1週間〜1ヶ月程度で、平均すると2週間くらいとなります。抜糸するまでが特に腫れが強く、抜糸をすると急速に腫れが落ち着いてきます。ちなみに抜糸は術後5日後〜10日後の間に行うことが多いです。二重埋没法と同様、こちらも希望する二重幅が広ければ広いほど腫れが長引きます。

ちなみに腫れは左右均等には出ません。使用する麻酔の使用量も異なりますし、血管の走行や組織の状態も左右で異なるからです。術後すぐ〜3ヶ月くらいの時点で患者さんから「左右差があるんですけど…」と言われることも多くありますが、時間が経過するのを待っていただくしかありません。二重切開の場合は形の完成は半年と言われており、その間に左右差が気になっていても次第に整ってくることがほとんどです。

反対に半年経っても自分の理想の二重の形になっていない場合には修正手術を行う必要が出てきます。

内出血

内出血は二重埋没法とほとんど同じ経過を辿り、青色のアザ→黄色いアザ→肌色と変化をしていき、必ず元に戻ります。二重切開法についても完全に元に戻るのは3週間〜1ヶ月半ほどかかります。抜糸後はメイクができるようになるので、アイシャドウを濃いめにするなどして患者さんには対応していただきます。

傷跡

手術をしてからはじめのうちは目を閉じた時の傷跡が赤く目立ったり、凹みがあったりして気になることが多いです。切開している分、二重埋没法よりはるかに傷跡は目立ちます。1ヶ月〜長いと3年ほどで目立たなくなり、平均すると6ヶ月程度時間を要すると言われています。

この赤みがある期間中は外部からの刺激に敏感で、刺激が加わると色素沈着として残りやすいです。そのため、メイクをするときや洗顔をするときにはまぶたを擦らないようにする、紫外線対策をするといった意識が必要となります。

以上が二重切開法のダウンタイムです。やはりダウンタイムの期間は二重埋没法に比べて長くなります。患者さんからは「何日くらい休めばいいですか?」と質問を受けることがありますが、二重切開の場合は抜糸が終わればメイクもできるようになるので、できれば10日、短くて抜糸の日までとお伝えするのが一般的です。二重埋没法の場合にはメガネとアイメイクは必須ですが、術後2、3日で仕事に復帰する方も多くいらっしゃいます。

手術に対して患者さんが不安に感じることと私たち看護師ができること

自分の理想の目元を手に入れるために手術に望む患者さんは前向きな気持ちだけ持っているわけではなく、当然不安な気持ちを抱えています。
患者さんがどのような部分に不安を抱くかというと、筆者の経験上大きく分けて2つあります。一つは手術中の痛みは大丈夫かということ。そしてもう一つは手術後のダウンタイムがどれだけ続くのかということです。

それぞれの不安に対し、看護師としてどのようなサポートをしていけばよいのかを見ていきましょう。

手術中のサポートについて

手術を受ける患者さんの多くは痛みに対する大きな不安を抱いています。身体に針やメスを入れるというのですら痛いのに、それが目元となると恐怖心を持つのは当然と言えるでしょう。

手術を眠った状態で行いたい、つまり静脈麻酔を使用して行いたいという方もいらっしゃいますが、クリニックによっては使用する薬剤の影響で無意識下に顔が動いてしまうと危険だという理由から二重手術においては使用できないところもあります。そのため基本的には意識がある状態で手術は行われます。

手術を行う前には必ず顔の消毒を行ったり、ライトの調節や物品の準備をしたりするため、その際に患者さんの緊張具合を確認しておきましょう。「緊張してますよね?」「今回が初めての手術ですか?」「昨日の夜ちゃんと寝れましたか?」そんな些細な質問でOKです。

そして手術が始まる前に注意事項を伝えておきます。危険だから顔は絶対に動かさないようにすること、呼吸は深呼吸を意識した方が痛みは和らぐこと、目にギュッと力を入れてしまうと目の血流が良くなり腫れや内出血が出やすくなってしまうことなどが挙げられます。患者さんは緊張してあまり話が耳に入っていないこともあるので、時間に余裕があれば繰り返し伝えてあげてもいいでしょう。

不安が特に強い患者さんについては手術が始まる前に執刀医にも伝えておきましょう。そうすると手術中の声かけをいつも以上に意識してくれる医師は多いです。私たち自身も「今から麻酔ですからね」「深呼吸上手にできてますよね」などと声かけはしっかりと行うようにしましょう。

あとはやってはいけないこととして手術中に「すみません」と言葉に出してしますことです。新人のうちは手術の介助に必死で、時には執刀医に渡す物品を間違えてしまうこともあるでしょう。

そのときに慌てて「すみません!」といってしまうと患者さんは一気に不安になってしまいます。もちろん患者さんは目は閉じていて外の状況はわからない状態ですので「私の手術で何かミスがあったのかな?」と感じてしまうのは当然のことです。たとえ何かミスをしたとしても手術中は無言で頭を下げる程度にして、手術後患者さんのいないところで先生に直接謝罪をするようにしましょう。

以上が手術中に看護師がするべきサポートです。

手術後のサポートについて

続けて手術後のサポートについてです。

手術後のダウンタイム中に実際にサポートすることはできないので、患者さんが帰宅する前に患者さんの疑問を全て解決しておくように心がけるということになります。
先程お伝えした通り、手術後のダウンタイムについて「できるだけ短くする方法はないですか?」という質問はよく受けます。そのため手術後にどのような生活をすればいいかを看護師は理解して説明できるようにしておくことが必要です。

ポイントはいくつかあります。

まず一つ目は患部を冷やすことです。冷やすことにより患部の腫れが引き締まったり、熱感が軽減したりする効果が期待できます。手術当日〜術後1週間後くらいまでの期間は冷やすことを意識すると良いですが、それ以降は冷やしても効果がなくなります。

続けて血行をよくしないようにすることです。血行が良くなることは内出血や腫れが増す原因となります。術後1週間程度は湯船にゆっくり浸かることは控えてぬるめのシャワーをさっと浴びる程度で済ませたり、お酒や辛い食べ物は控えた方が良いです。また激しいスポーツは2週間ほどは控えた方がいいと言われています。

また意外とやってしまいがちなのがスマホやテレビ、PCなどを長時間見続けるということです。これも目周りの血行をよくしてしまうことにつながるので、術後2、3日は目をなるべく休ませてあげると良いでしょう。

そして最後にむくみ対策です。むくみが出るということはまぶたの腫れがより一層強くなるということです。ダウンタイム中は外出もできずやることがないため、ついつい横になりがちですが、横になると顔周りに血液が溜まりむくみやすくなります。できるだけ日中は体を起こして生活する、寝る時には枕をいつもより高くして寝ることを意識すると良いです。そして塩分の取りすぎには注意をするようにします。

これらを行えばダウンタイムがなくなる、というわけではありませんが、「少しでもダウンタイムを短くしたい」のはどの患者さんも強く思うことです。特に初めての手術の場合には何をどう気をつければいいのか、右も左も分からず不安な気持ちが大きいです。だからこそ私たち看護師が患者さんが帰宅される前に疑問や不安を少しでも軽減してあげるようサポートするのがとても重要となるのです。

外科手術における医師とのコミュニケーション

私たち看護師は患者さんの理想を叶えるために患者さんに対してだけではなく、執刀医のサポートを行うこともとても重要な役割の一つです。
手術の時には医師が手術に集中できる環境を作ることに注力しましょう。使用する物品の把握、渡すタイミング、渡す位置など、医師が術野から目線を逸らすことなく手術を進められるようにサポートします。

そして医師も日々手術の技術の向上を図っているため、「次から麻酔はこれにして」「この物品を追加で出すようにして」と手術に関する変更点を指示してくることもあります。変更を指示したのにも関わらず、他のスタッフが介助についたときにきちんと変更できていなかったら執刀医に面倒や迷惑をかけてしまうこととなります。変更の指示を受けた場合には自分が責任をもって他のスタッフにも申し送るようにしましょう。

また、患者さんによっては緊張や不安を落ち着かせるために手術中に会話をしていたいという方もいます。この場合、医師によっては会話をしながら手術を進める方々もいらっしゃいますが、やはり話しかけられると手術に集中できないという医師もいます。その場合は看護師の私たちが必要に応じて会話の相手になりつつ、手術の介助も正確にこなしていくようにしましょう。

そして患者さんの中には自分の思いや不安を執刀医に伝えることができず、看護師に表出することもあります。その場合には患者さんの気持ちに寄り添って患者さんと会話をすることはもちろん、執刀医にも「こういう点が気になっているようです」などと伝え、患者さんと執刀医とをつなぐ仲介役としての役割を担うこともあります。

患者さんと執刀医、そして他の受付スタッフやカウンセラーとの連携をうまく図りながら手術を成功させていくのが私たち看護師の役割と言えるでしょう。

多方面との関わりを大切にし、患者さんにとって満足のいく手術を提供していこう

いかがでしたでしょうか。
今回は二重整形手術に関して、患者さんや医師との関わりについてお話しさせていただきました。
看護師は実際に手術を行うわけではなく、サポートする立場にいます。
しかし、そのサポートの仕方によって患者さんの不安が軽減できたり、執刀医が満足のいく手術を行えたりするとても重要な役割を担っています。

初めのうちは手術中の介助にばかり集中してしまい周りがうまく見えないかもしれませんが、経験と勉強を重ねながら多方面から信頼される美容外科ナースを目指していきましょう。

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つーさん
岩手県出身。アラサー。学生時代は地元で過ごし、新卒で都内の大学病院に勤め看護師生活をスタート。美容ナース歴は5年目。